フィードバックは成長のドライバー 
~小学校の個人面談から考えたこと ~

先日娘が小学校に上がってから初めての、個人面談がありました。十五分という短い時間でしたが、色々と考えさせられる時間でした。今回は面談から考えた、子供の成長にどのように関わることが出来るのかを考えます。

目次

先生は長所を見つける名人

娘の担任は、はきはきと元気よく話をされる女性の先生でした。初めに先生から、娘の学校生活において気づいたことを共有してもらいました。先生の手元のノートには生徒一人ひとりに対するメモが書かれており、それを見ながら娘の『良いところ』をたくさん挙げてくれました。

<先生が挙げて下さった良いところ>

  • 一生懸命、粘り強く勉強に取り組んでいる
  • 体育や音楽など、楽しそうに取り組んでいる
  • 積極的に手を挙げて答えている
  • 注意深く観察し、説明も上手にできている
  • 人懐っこく、色々な人と楽しそうに接している
  • 自分の支度が早く、積極的に友達の手伝いをしている
  • 個人の目標をたくさん立てて、取り組めている(読書、算数、道徳など)

担任の先生一人で約三十人以上の生徒を観察し、それぞれたくさんの良いところを見つけて褒めてあげる。そしてその長所が伸びるように、サポートをする。授業の準備や実施、その他事務作業などをしながら生徒一人ひとりに向き合っている先生を見て、感心せずにはいられませんでした。

教師の質の低下などがニュースで取り上げられているので心配していましたが、先生と話をさせてもらうなかで安心することができました。実際には色々な先生がいるのでしょうが、娘も入学式以降毎日楽しそうに登校しているので、小学校やクラスは安心できる場所という認識が持てているのだと思います。

良いところは伝えてあげる

自宅に帰って先生から伝えてもらった『良いところ』を、娘にもフィードバックしました。一つ一つ具体的な言動や姿勢を先生から聞いていたので、娘が理解しやすいよう出来るだけ具体的に良かった点を伝えました。自分の良いところを聞いていた娘は、素直に笑顔で喜んでいました。そしてこれからももっと頑張ると、嬉しそうに話してくれました。

娘の反応を見ていて、様々なことに取り組むためには周りからの適切なフィードバックが大切だなと改めて感じました。大人になれば周りからの評価がどうであろうと、自分の目標や価値観・信念にもとづいて行動し続けて欲しいと思っています。ただ子供時代というのは色々なことに挑戦し、自分の目標や価値観などを形成していく段階です。また自分が取り組んでいる姿勢や内容が良いことなのか、子供自身で判断するのは難しさもあります。親や教師が客観的に捉えフィードバックしてあげることにより、後押しする役割が大切です。

基本的には親がその役割を担う必要があるのですが、学校など外の世界での子供の様子は見え辛くなります。学校の先生や近所の人たちと連携できると、親としてもより詳しく子供の状態が把握できるのでとても助かります。

 

女の子が三人集まると難しい!?

親バカなので娘の良い点だけ紹介して終えたいところですが、先生から共有してもらった『気になる点』からも気づきがあったので紹介します。

女の子の友達と二人だと仲良くしているのですが、三人以上になると問題になることがあったそうです。三人以上になると一人の注意をひきたいという想いが出てきて、友達との衝突が起きやすいとのことでした。私は男兄弟で、また男子校で過ごしてきたので、女の子同士の難しさについては全く理解できていなかったようです。

『小学校一年生から既に、女性同士の難しさが始まっているんですか?』と先生に聞いてみると、先生自身も『小学校時代から同じような状況で、それが女の子では普通ですよ』と教えてくれました。『男は単純で良いわね』ということをよく耳にしていましたが、その意図が少し理解出来た気がしました。

友達同士の衝突は避けられないのですが、娘が衝突のなかで相手が傷つくことを言ってしまい泣かせてしまったことがあったと教えてくれました。先生が間に入って仲直りをすることが出来たそうですが、少しずつ相手の気持ちを考えた言動ができるように見守っていきたいと言われていました。

大人同士でも相手のことを尊重して言動を決めることは難しいのですが、学校生活・集団生活のなかで失敗を繰り返しながらも、相手の気持ちをセンスする力を磨いていって欲しいです。

 

学校生活で身に付けて欲しいこと

相手の気持ちをセンスするだけでなく、相手を気遣いながらも自分の考えや主張を伝えて実現していくバランスを身に付けて欲しいと思っています。 娘の周りの友達は自己主張が強い子供が多いように感じていたので、先生に様子を聞いてみました。今のところは、相手に引きずられているという様子はないとのことでした。

先生としても、『自分を押し殺してクラスの調和を保つのではなく、自分の考えを出しながら友達との関係を作っていくことは大切。学校生活でも気を付けて見守っていきたいです』と言われていました。

勝手なイメージですが、一昔前の『クラスみんなと仲良くしましょう。和を乱さないようにしましょう。』という方針が日本の教育なのかなと思っていたので、先生の反応は意外でした。以前ブログ『小学校の今と昔 ~教育改革の芽生え~』でも書きましたが、時代の変化に伴い教育現場でも改革が進んでいることを感じることが出来ました。

 

企業での教育のあり方と、学校での教育のあり方。双方の取り組みを共有しながら、より良い形で教育を変えていくことが、子供たちの将来の幸せに繋がると信じています。学校も家庭も企業も、様々な改革は待ったなしの状態まできています。