仕事に求めること 
~迷子になる地図ノートの活用例~

目次

M君からノートの感想

お世話になった方々に、ibgカレンダーをお配りさせていただきました。また『迷子になる地図』のブログやノートのブラッシュアップに向けて協力してくれた方々にも、カレンダーと一緒にノートを添えて配らせていただきました。忙しい方ばかりですがブログやノートに対する感想もいただけ、ありがたい限りです。

香港留学時代の友人であるM君からも、ノートに対するコメントが届きました。『普段は自分の手帳と日記を使っていることもあり、このノートに何を書くかなかなか思い浮かばず・・・』と書かれていたので、このノートを使うタイミングがなかなか難しいのかなと思いました。M君が思い悩んだ末にノートに書いたテーマが、『仕事における貢献意識』というものでした。ただ6つの視点を、どのように活用すればいいのか悩んだようでした。今回は『仕事に求めること』というテーマで、ノートを使って考えてみます。

 

迷子になる地図のノートを使ってみた

迷子になる地図のノートを使って、6つの視点から『仕事に求めること』を考えてみた結果が以下の写真です。

6つの視点から考えた、仕事に求めること

6つの視点から考えるとは言っていますが、あまり硬く考えずに、思いついたこと・考えたことをまずは書いてみるのが大切だと感じています。視点毎に、ノートでメモした内容の補足説明をします。

 

個と公

まず『個と公』という視点です。『公』の定義は色々とできますが、今回は自分以外と考えてみました。公には、同僚や自社(組織)、顧客、その先の地域や社会などが該当します。それらと自分(個)との関係を考えると、3つの捉え方ができると思いました。

  • 公との関わり:仕事を通じた相手との交流、会社・地域への帰属意識など
  • 公からの承認:仕事の成果を通して、上司や顧客、社会などから認められたい
  • 公への貢献 :仕事を通じて会社や顧客、社会が抱える問題を解決し、貢献したい

『個と公』と聞くと硬く感じますが、周りのなかで自分をどのように位置づけるか、そしてどのようなことを求めたいか、または提供したいかという観点から考えてみると色々と出てきそうではないでしょうか。

 

文明と文化

『文明と文化』と聞くと、取っつき辛い印象を持つ人が多いかもしれません。たとえば文明を物質的なモノ、文化を精神的なモノと置き換えると、考えやすくなるかもしれません。また文化は自分たち(自国/自社等)で時間をかけて積み重ねた結果生まれるもの(耕す/ Cultivate)、文明は外から伝わって取り入れたものという分け方もできます。

  • 文明(短期的/物質的)
    生活の糧を手に入れる手段(給与)、テクニカルなスキルの習得
  • 文化(長期的/精神的)
    培ってきた企業文化、大切にしてきた価値観や歴史、目指している姿への共感

 

学び

『学び』の視点から仕事を捉えると、個人としての成長、目指すキャリアに必要となる知識や経験を重ねられるか。日々の業務と自分の目指す方向性を重ねることが出来、また日々成長を実感できるかどうかが重要だと思っています。

外部環境の変化が激しく、また市場ニーズも多様化するなか、これまでの延長線上でのビジネスを続けていても企業が生き残ることは困難な状況になっています。社員一人一人の成長によって厳しい環境に適応することができ、それが会社(組織)の成長に繋がる。社員の成長の必要性を実感している経営者は増えてきていますが、部下の成長を任される中間管理職の方が悩まれている姿をよく目にします。

 

対話

対話は、『個と公』に重なる部分が大きいです。年齢や経験、専門や業界、考え方などが異なる幅広い人々との対話を通して、自分の視野を拡げたり、凝り固まった思考を解きほぐしたりするには大切なことです。またこれらは、成長にも繋がります。

コロナ禍になってから、リモートワークが主流になってきています。TeamsやZoomといったテレビ会議システムに加え、社員一人ひとりのアバターを準備して仮想オフィスでの交流を促す企業も出てきています。個人的にはリアルな対話からの方が学ぶことは多いと感じていますが、デジタル技術を上手く織り交ぜることもますます大切になるのでしょう。

 

仕事に求めるものの順番は?

今回6つの視点を使って、仕事に求めることを挙げてきました。今回挙げた項目は、以前のブログ『モチベーションは上がったり下がったり!? ~不安定を前提に環境を整えよう~』で紹介した、『マズローの欲求段階説』でも整理できます。

マズローの欲求段階説をもとにした働く動機
  1. 生理的欲求:文明(物質的)なモノ
  2. 安全欲求 :文明(物質的)なモノ
  3. 社会的欲求:公との関わり、帰属意識
  4. 承認欲求 :公からの承認
  5. 自己実現 :文化(精神的)なモノ、学び(成長)
  6. 自己超越 :公への貢献

マズローは、より下位の欲求が満たされて初めて上位の欲求を求めるようになると説いています。またどれか一つということではなく、ある程度1(生理的欲求)~2(安全欲求)が整っている前提として、5(自己実現)や6(自己超越)をより求めているのだろうなと、自分を振り返ってみて改めて感じました。

 

迷子になる地図のノートに興味のある方は、是非ご連絡下さい。また取り上げて欲しいテーマや問題などありましたら、是非共有下さい。当ブログサイトもノートも、皆さんと一緒に作り上げていきたいと思っています。