スマホを子供に持たせていますか?

「デジタル」

教育関係者との打ち合わせで、小中学生の子供を持つ保護者からスマホ利用に関する相談が増えているという話がありました。コロナの影響によりスマホの利用時間やトラブルが増えているそうです。

スマホゲームやSNSなどに熱中し、生活に支障が出てしまうほど長時間利用してしまう状態は『スマホ依存』と呼ばれ、身体面だけでなく、精神面や脳の成長に対しても悪影響があると言われています。

最近は子育ての煩わしさから一時的にでも解放されたいという親の思いから、親が子供にスマホを持たせるなど、依存の低年齢化も問題です。親子間の会話や共通の体験は減るので信頼関係づくりには逆効果です。

スマホがあれば簡単に情報発信や物品の購入ができるようになったため、金銭の受け渡しや、写真や画像などを公開したことにより、被害者となったり、また時には加害者となってしまうこともあります。

いずれも発生すれば軽微では済まないため親としては目を離すことができません。

「文明と文化」

デジタル技術を活用した様々な経済(消費・生産)活動により生活の利便性はますます向上していきます。ゲームやSNSなど、これからも新しいものが出現し利用者を魅了していくに違いありません。従来は情報の享受側だった個人が、簡単に発信側になるのです。

個性を重視し、多様性と受容性を前提としたさまざまな技術が開発され、サービスが次々と提供されます。さらに利便性や効率性を重視してAIがそれをブラックボックスにする。

便利ではありますが制御が難しくなったことを考えると手放しでは喜べないのです。

「個と公」

そのような中でデジタル化の恩恵を享受しながら上手に付き合っていくには、個人も、企業も、自分や周りの環境に対して良し悪しを判断できる倫理観を育み、見直していくことが重要です。日進月歩の変化を遂げるデジタル化において、倫理観から派生するルールは常に変化していきます。自らの行動による影響やリスクをしっかりと想像する。そうした情報リテラシーを高める必要があります。

一人ひとりが倫理的な主体をしっかりと作らないといけません。