長期休暇にはキャンプという選択肢
皆さんは連休や週末、どの様に過ごしていますか?ゴールデンウィークやお盆などの大型連休になると、どこのホテルも予約が取り辛いうえに値段も高く躊躇してしまいます。そんな時、私の第一選択肢になるのがキャンプです。キャンプ場もハイシーズンは値段が高くなりますが、ホテルと比較するとそこまで高くなりません。それに大自然のなかでバーベキューや焚火をしながら、家族や友人とゆったりと過ごすのは気分転換にも最適です。
我が家は子供を連れてのファミリーキャンプなので、キャンプ場選びにも慎重です。ファミリー向けに作られているキャンプ場だと子供向けの遊具やイベントもあり、子供たちが自立して活動する機会も作れ、親子共に満足度が高いです。また子供がある程度は賑やかに過ごしても、お互いさまでいられるのも助かります。
今年のゴールデンウィークは友人家族たちも誘って、4家族でキャンプに行ってきました。初めてのキャンプという家族もいたので、お気に入りの一つである『ライジング・フィールド軽井沢』というキャンプ場に出かけてきました。
子供たちの成長を目的にしたキャンプ場
ライジング・フィールド軽井沢は、遊具や大型のアスレチック、森や川もあり、子供が一日中体を動かして自然を満喫できる広いキャンプ場です。またキャンプ場のスタッフが子供たちだけを冒険に連れて行ってくれるサービスもあり、子供たちの成長を見守ることができます。
ライジング・フィールドは、アクティブラーニング(体験学習)のプロフェッショナルカンパニーです。上昇・成長(Rising)できるフィールド(Field)として、日本全国で「子供たちの生きる力を高める」「人・組織の可能性を切り拓く」ことを目的に、子供向けや、企業・法人向けの成長機会を提供しています。ライジング・フィールド軽井沢は、そのホームフィールド!
ライジング・フィールドHP
そして何よりもこのキャンプ場を心地よいと感じるのは、キャンプ場で会うスタッフとの距離感がいい感じなのです。お客様としてうやうやしく接するということではなく、かといって偉そうな態度でもなく。共同のプロジェクトに関わっている仲間のような、親近感を持っている感じです。またキャンプ場を利用してる他の家族とも、親近感を持てる雰囲気が満ちているのです。
価値観が共有されているキャンプ場
この雰囲気を醸し出すことができている要因の一つに、キャンプ場のValue(価値観)を発信されていることがありそうです。
ライジング・フィールドは、性善説に基づき、できる限り、Value(価値観)を大切にした場にしていきたいと願っています。必要以上にルールを増やしてしまうことは、人の思考機会を奪ってしまうことになりかねません。
ひとりひとりが、価値観に基づいた行動をとることにより、お互いがお互いに気持ちよく、最高の時と空間を共にできるのだと考えています。
そして、大人たちが、そんな姿勢を子供たちにたくさん見せてあげる。それこそが子供たちにとって生きる力を高めるための最高の場になる。ライジング・フィールドは、そんな場にしていきたいと、切に願っています。
ライジング・フィールドHP
組織内でも価値観を浸透させるのは難しいのですが、このキャンプ場では利用者にも求めているのです。上記3つの価値観(大切にしたいこと)については、私が普段大切にしていることと重なるので、とても共感しています。この考えが利用者・運営者で共有されているから、お互いへの尊敬や気遣いが生まれ、みんなで心地の良い空間を形成することができているのでしょう。
コロナ禍をきっかけにキャンプ人口が増え、マナーを守れない人が増えているのも事実です。その対応策として、細かなルールを設定せざるを得ないキャンプ場が増えています。ただルールが細かくなるに伴い、ルールに書かれていないことは全て許容されるといった考えが生まれ、更にルールが細かくなるという負のサイクルに陥るスクがあります。またルールの裏にある意図や相手に対しても、鈍感になってしまいます。『必要以上にルールを増やしてしまうことは、人の思考機会を奪ってしまう』という点については、コンプライアンスがバズワードになった昨今、会社や組織においても強く感じています。
お客様ではなく、主人の場所にお邪魔している気持ちを
キャンプ場に限らず、レストランやお店、または市役所などの公的機関において、カスタマーハラスメント(カスハラ)が大きな問題として取り上げられています。ディズニーランドでは、関連施設の利用を禁止するなど断固とした姿勢で社員を守ろうとしています。これら企業の姿勢は、正しいと思います。一方でおもてなしを培ってきた日本において、このような状態に陥っているのは、とても寂しい気持ちになってしまいます。
提供者(受注者)側が物品やサービスを提供する対価として、利用者(発注者)側が金銭などを支払うという契約の上で成り立つ関係の意識が、より強まっているように感じます。この場合、客(利用者)が上という主従関係の意識が生まれやすいです。ただ私は、日本ではもともと主人は客人を想い、あらゆる準備を行い全力でもてなす。一方で招かれた客人は主人の想いを理解するために、主人を尊重し感謝しながらもてなしを受ける。このような尊重しあう対等な関係が基本でした。茶道は『主客一体』という言葉があり、主人(亭主)と客が一体となって茶席を作り上げるという考えで成り立っています。
誰しもが友人や知り合いの家に招待されれば、客という立場から横柄な態度になるのではなく、相手の場所にお邪魔させてもらっているという意識になるはずです。レストランやキャンプ場、ホテルなどに対しても、この意識を持てることが日本人の素養の一つだと思っています。
自分の居心地の良い場所は、長く続くことを願うはずです。そして更に居心地がよくなるように、自分に出来ることはやりたいと思うようになるはずです。サービス(契約)の関係ではなく、本来のおもてなしが生まれる環境を残していくために、日々自分の言動に注意していきたいと改めて思いました。