「こども庁」の創設 
~具体策を議論する前に・・・~


「こども庁」が、話題になっています。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000211705.html

(【独自】「こども庁」創設を公約へ 菅総理の思惑は)

具体策がないとか、ただの選挙戦略だとか、批判の声もあがっています。
様々な意見が出ることは否定しませんが、批判の方向性は間違っていると思います。
今は具体策ではなく、まず「こども庁のビジョン」について論じるべきでしょう。

「どのような子育て社会を目指すのか?」を示し、誰もがよりイメージできるようにすること。
具体的には、以下の問いに対する考えです。

・総理が言われる「未来を担う子どもたちのため」の「未来を担う」とは何か?
・未来を担う国民像とは?
・目指す子育て社会に必要となる役割には、どのようなものがあるか?
・家庭、学校、地域社会、行政、民間の協力関係は?、役割それぞれをどう担うか?


目の前にある問題解決、それを推し進める行政の縦割り打破は、確かに必要なことでしょう。
ただ、どこに向かうのかが曖昧なままでは、ハコ(庁)をつくったとしても司令塔を置いたとしても、動かないでしょうね。
冒頭記事にある取材内容(以下引用)を見ても、心もとない限りです。
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「若手議員が目指しているのは、幅広い年齢層を対象に虐待やいじめ等の問題に取り組める庁なんです。
一方、官邸内では0歳から6歳の未就学児を対象に省庁をつくることを検討しています。
というのも、義務教育を担う文科省からすると、そこに手をつけられるのは抵抗があるんです。
義務教育前の部分は切り離しやすいとみていて、まず実現性の高いところから着手したい考えです」
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ビジョンは、夢や目標と言い換えても良いでしょう。

省庁が縦割りで立場や意見が違うというのであれば、それぞれが考えるビジョンを持ち寄って擦り合わせるのも有効なのではないでしょうか?民主党が進められなかった原因も、表層的な理由にとどまらずに、もっと掘下げるべきだと思います。

子どもに夢や目標を持て!という前に、まず我々大人に夢がないと説得力は生まれてきません。迷子になりながら、自分の「子育て社会の夢」を描きましょう。